山水路考

本の記録です。

アルデバラン見え始めたる神無月/多読記(1)

はじめまして。多読と俳句とお茶(時々珈琲)のブログです。

今日、読んだ本は『食べごしらえ おままごと』(石牟礼道子、中公文庫) @深煎り珈琲。

お昼前、小さな神社のマーケットへ。なじみの一箱古本屋さんで見つけた一冊。石牟礼さんといえば『苦海浄土』だが、こんな食の随筆も書いていたとは。パラッとめくって、厳めしさとは対極の、すがすがしい空気を感じる。

「料理」ではない。失敗も多いし、遊びみたいなものだから「食べごしらえ おままごと」と石牟礼さんは言う。ぶえんずし、独活の話、七草がゆの思い出。かつて、米野菜を作り、料理することのいかに重労働であったか。ひらり、はらりと言葉がつむがれていく。
「食べることには憂愁が伴う。」
これ、まさに、毎日思っていることだった。


夜、長男につきあって、星空観察に出る

アルデバラン見え始めたる神無月

 

 

食べごしらえおままごと (中公文庫)

食べごしらえおままごと (中公文庫)