山水路考

本の記録です。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『むかしの山旅』

『草枕』(夏目漱石/新潮文庫)と『文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの(上・下)』(ジャレド・ダイアモンド著・楡井浩一訳/草思社文庫)に何をとりあわせて3冊にするか。 多読ジム冊匠の「おみくじ」で出てきたのが『むかしの山旅』。 芥川龍之介、…

『落語哲学』のレスペクト力

落語と哲学をクロスさせて語った本。 こんなに著者が心躍る気持ちで書いている本を久々に読んだ。 「哲学で天才といえるのはヴィトゲンシュタインとニーチェである」という序文で始まる。中に出てくる本の引用を見ても、相当に幅広く読んでいるということが…

『草枕』と『文明崩壊』の併せ読み。 おそろしく響き合っている。 小学生の時、文明と文化は「対」のように習ったけど、そんなに単純な関係ではないということが見えてくる。 文明は人が生きるための装置、システムだが、人を殺すこともある。 逆に文化が、…

桜散るニュース、ビーズを一つ踏む

古本、届く。 定価よりもとても高くてシミだらけで、鉛筆のマーキングがいっぱいあって、しかも1986年のカード型カレンダーが挟まっていたが、買ってよかった。 少し干して匂いを取ろう。 カード型カレンダーのフォントがゴナで、時代がよみがえる。なぜDTP…

この珈琲はいずこより来るドミニカ共和国から来る

本についての雑談会で、珈琲がのみたくなる本は? という話題が出た。 寺田寅彦がまっさきに思い浮かぶ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ やはり人造でもマーブルか、乳色硝子の卓子の上に銀器が光ってい て、一輪のカーネー…

春の夜更かしは薄明に追い立てられる

グレゴリー・ベイトソンの『精神の生態学』、やっと読み始める。 序文は娘のメアリー・キャサリン・ベイトソン。ずっとグレゴリー・ベイトソンの会話相手役だったという。「世に万円している種類の知の外側に踏み出て、問題を問いつめようとする者には、純真…

多読ジム シーズン05ブッククエストで読んだ本

多読ジム https://es.isis.ne.jp/gym 星戀 (中公文庫) 作者:野尻 抱影,山口 誓子 発売日: 2017/07/21 メディア: 文庫