『せいめいのれきし改訂版』
ようやく改訂版を買う。
長女がエンピツを持って「ちがうところ探し」をしながら読む。
一番大きな変化は「恐竜」というワードが出てくること。
最初の版では「ダイノサウル」となっていた。
恐竜絶滅の原因(仮説)やそのほかの大量絶滅にも触れられている。
絵の色合いも調整されていた。
買ってよかった!
『眺めのいい部屋』E.M.フォースター
『落語哲学』のレスペクト力
落語と哲学をクロスさせて語った本。
こんなに著者が心躍る気持ちで書いている本を久々に読んだ。
「哲学で天才といえるのはヴィトゲンシュタインとニーチェである」という序文で始まる。中に出てくる本の引用を見ても、相当に幅広く読んでいるということがわかる。
プロなのだから当たり前といえば当たり前だけど……。
西田幾多郎の哲学がわからない。ああ、読んでおけばよかった。だれか共読してくれる人いないだろうか。
落語については、知っているはなしが半分強ぐらい。
たまたま落語の本をたくさん読んだあとでよかった。
今まで東京の落語家に興味が薄かったけど、志ん朝、志ん生を聞いてみたいという気持ちになる。聞いてないなんて人生の大損失だ、そんな雰囲気を感じた。
これだけある人のことをレスペクト出来る文章を、書けるようになりたい。
桜散るニュース、ビーズを一つ踏む
この珈琲はいずこより来るドミニカ共和国から来る
本についての雑談会で、珈琲がのみたくなる本は? という話題が出た。
寺田寅彦がまっさきに思い浮かぶ。
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やはり人造でもマーブルか、乳色硝子の卓子の上に銀器が光ってい
て、一輪のカーネーションでも匂っていて、そうしてビュッフェに
も銀とガラスが星空のようにきらめき、夏なら電扇が頭上に唸り、
冬ならストーヴがほのかにほてっていなければ正常のコーヒーの味
は出ないものらしい。コーヒーの味はコーヒーによって呼び出され
る幻想曲の味であって、それを読みだすためにはやはり適当な伴奏
もしくは前奏が必要であるらしい。銀とクリスタルガラスとの閃光
のアルペジオは確かにそういう管弦楽の一部員の役目をつとめるも
のであろう。
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「珈琲哲学序説」