メジロ待つ輪切り蜜柑のあたたかき(30)
ホーソーンの『緋文字』。
20年ほど前に新潮社が出した本で読んだ。今回、岩波文庫版で読んでいるが、おもしろくてページをめくる手がとまらない。
ただ、主人公の名前が「ヘスタ・プリンヌ」となっているのがちょっと違和感。姓は「プリン」のほうが個人的にしっくりくる。調べてみると原文では、Hester Prynne。その過程で、ずっと「ひもじ」だと思っていたタイトルが、ウィキペディアで「ひもんじ」と書かれていて衝撃を受ける。本をひっくり返すが、タイトルの読み方が書かれているところ、見つからなかった。
このブログを書くために、さらに『緋文字』で検索すると、岩波文庫版で新たに完訳が出ていると知る。
私の手元にあるのは、初版1929年、1955年改版、1990年67冊、310円(本体301円)
佐藤清訳である。
表紙の説明によると、新訳では序文にあたる「税関」の章が補完されているらしい。
さらに表紙を見比べて、「ホーソン」が「ホーソーン」になっていることに気づく。
ヘスタ・プリンヌ? ヘスター・プリン? 「ひもじ」?「ひもんじ」?
瑣末といえば瑣末なことだが、揺れすぎていないだろうか。
12月12日(土)の響読会では、やはりホーソンを軸にしようと思う。
早めに読み始めてよかった。