夕暮れや三角屋根に四角屋根(25)
コムクドリあちこちを見る秋の庭(24)
こりこりとくらげ食む夜の火星かな(23)
「脳の限界ってどれぐらいなんかな?」とだしぬけに長男に尋ねられた。
え、、、無限大じゃないと答える。
「もしかしたら、記憶の取り出しがまずいだけなんかな?」
長男(12)が、記憶の想起についてあれこれ話しかけてきた。
最近、ぼーっとしていると、急に記憶がよみがえることがある。
一度思い出したことは次も思い出しやすい。
そのときの感情やそのときの星座なども一緒に出てくる。
おもしろいからワードにメモしているという。
中華料理屋さんに歩いていく途中も話す。
そうそう、まさに。人間って膨大な情報にさらされてるんだよ。
取り出してないだけで蓄積はされていると思う。
「構造化」とか「ストーリー化」されたものしか取り出せない気がすると話しつつ、
取り出されると、すかさず再編集されるのかなと考える。
自分でワードに書いているとは、おもしろい。
「記憶の仕組み」に興味が出てくるとは、意外だった。
こんな話ができるのもあと数年かもしれない。
家族4人、落ち着いて中華料理を食べる。
偏食で、知らない場所が極度に苦手だったのに、コース料理が食べられるようになるなんて。
帰り道、火星が天高くのぼっていた。
一箱の本を持ち寄り秋麗/多読記(22)
久しぶりに日曜日の 一箱古本市。
店主のみなさんとプチ近況報告しながら、本を買ったり、お菓子を買ったり。
多読ジムで話題に出た『五重塔』『アメノウズメ伝』に加え、『善の研究』も買ってみる。
これも20年越しの未読本である。
帰ってきて長男に見せると、幸田露伴はクイズノックの動画に何回も出てきたからおぼえてしまったという。
どんなクイズだ?
なんにしろ親しむのはよいことだ。
表紙読書で、幸田露伴は1867-1947、西田幾多郎は1870-1945と知る。
ほぼ同時代人だったのか。
『五重塔』を開くと、プルーストもびっくりするぐらい一文が長い。
『アメノウズメ伝』はすらすら読める。
鶴見俊輔さんは1922年生まれ。世紀をまたいでいる。「地」の違いを感じる。
眉を描き口紅引いて駆けだして/多読記(21)
ふわふわとISSでピザパーティー/多読記(20)
イシス編集学校の風韻講座韻去者が集うラウンジで、オンラインで歌仙を巻く仲間に入れてもらった。
ルールももうあやふやになっていたが、ガイドばっちり、句もどんどん捌いていただけるのでもう、堂々と出してしまう。
捌いてくださるだけ でなく添削もしてくださったりして、目を見開かされることも多々。
「ふわふわとISSでピザパーティー」が「ピザふわり国際宇宙ステーション」となる。
575で遊ぶのは、このうえなく楽しい。
黒猫が丸くなりおり秋時雨/多読記(19)
雨の中、皮膚科へ。
帰りにお昼ご飯を探しがてらぶらぶらしていて、和菓子屋さんで「わらびもちドリンク」を買う。
秋になりもう終了していたと思っていたから、看板を見た時はこころが逸った。
ひとすすりして、わらび餅がストローを上ってきたときはハッとした。
きなこがまぶされている!
タピオカを輸入する必要はあったのかというほど美味しいではないか。
勢いで古本屋へ行く。
気になっていた今井むつみさんの本を読んでみることにする。
片手がふさがったのでお昼ご飯探しは簡単にすませることにし、ラ王の袋めんを買って帰った。